近代エロ漫画の誕生

「近代エロ漫画の誕生」のイメージ画像

さて、「昔のエロ漫画」という記事では江戸時代の春画について書いてきたわけですが、もちろん春画(浮世絵の一種)は今でいう漫画とは厳密には異なります。
漫画といえば絵があってコマ割りがしてあってストーリーがあって吹き出しにセリフが書き込まれ、コマ内に擬音が書き込まれ……という感じですが、春画は絵だけだったり、絵の横に芝居の台本のようにセリフが並べてあったりするという現代の漫画に比べればやや原始的なものでありました。
それが、現代のでいうところの漫画として制作されるようになったのはいつのことなのか?
実は何年何月何日にエロ漫画が誕生した、みたいなことを正確に言うのは困難です。たとえば「元治元年6月5日の深夜に近藤勇が率いる新選組が京都三条小橋の池田屋に斬り込んだ」……みたいな歴史書の記述のようにはうまくいきません。
一説によると、1970年代の頃に量産されていた雑誌の中にエロをテーマにした劇画作品が載るようになり、それがやがては一般的な漫画というカタチでも表現されるようになり、今に至る……という感じであるようです。劇画というリアルな絵を基本とするものから、徐々にデフォルメを大胆に取り入れた漫画へ……という歴史があるんですね。


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